3月に計画していた父娘3人の台湾旅行が、父の風邪でキャンセルに。不完全燃焼気味だった私たちは、そのリベンジとしてその2か月後に再度挑戦。まだ楽しい思い出が頭に焼き付いています。
台湾が日本から近い外国で本当に良かった!老人連れにはとても旅行し易い国だとあらためて実感しました。
昨年に続き今年も台湾へ行きました。再び父と娘ふたりの3人旅。変わったのは3人ともひとつ年を取ったということ💦。特に父は95才になりました。そんな老人・・・国内旅行でもあまり連れ出さないですよね、たぶん。でも連れ出してしまったんです、台湾です。
台湾なら良いか~なんて安易な気持ちはなかったんですよ。でも実際にはかなり現地の皆さんには甘えてしまいました。感謝しかありません。
老人連れの旅行は台湾が良い理由
わが家が何度も高齢の父を伴って台湾に行くのには訳があります。
・近い
これが一番でしょう。でも韓国よりもちょっと遠いので、少しは飛行機に乗った感じがする。日本海側からでも直行便が出ている。わが家はいつも小松空港からです。
北海道からは4時間半、本島からだと3~4時間で到着。10時間越えのヨーロッパなどに比べると格段に楽。高齢者にも優しいフライトといえるでしょう。
・ご飯がある
台湾もアジアですから、日本と同じく米の国です。ご飯もお粥もありますから、老人連れでも安心です。
パンも食べる父ですが、やはりご飯が嬉しいようです。今回も泊まったホテルでは、毎朝ご飯にみそ汁、納豆をいただいていたほどです。日本人客が多いホテルとはいえ、ありがたい配慮です。
海外旅行とはいえ、老人に急激な変化を与えるのは良くないので、朝は「いつも通り」でのスタートが嬉しいです。
・他の国に比べて比較的日本語が通じる
ホテルなどでは日本語で対応できるところがけっこうあります。歴史的なことを考えると、日本語ができる年配の方も多いとは思います。ただしそれを当てにするべきではありませんね。
・人が穏やか
観光という限られた体験ですが、それでも台湾には穏やかで親切な人が多いと感じます。こんなことも老人連れの旅行では安心感につながります。
・どこか懐かしい雰囲気が漂う
これも昭和生まれ、ましてや大正生まれにとってはほっとする点です。
例えば電気釜。日本では電気炊飯ジャーに変わってしまったけれど、台湾の家庭では今もなお電気釜が使われています。みやげ物店で電気釜のマグネットを見つけた時には、姉も私も即買ってしまいました。懐かしくてね~。
観光地のトイレなどは、和式トイレのようなしゃがむタイプが多かったですしね。
台湾には日本ではすでに消えてしまったものが残っていて、懐かしさを感じることができるのです。
野柳で学んだスキル?
今回は奇岩怪石の自然公園野柳に行きました。ガイドさんの勧めで父用に車椅子を借りることに。お陰様で歩行に不安のある父も、野柳資質公園の一部を楽しむことができました。そしてそこで私は学んだことがあったのです。
車椅子に乗っている父はご機嫌ですが、押しているこちらは必死でした。油断すると崖から落ちそうなところがあります。けっこう緊張しましたよ。力が入ったせいか腰も痛くなりました。車椅子を押す側は要注意です。
野柳で学んだことというのは、車いすを押しながら大勢の観光客の中を進む方法です。私たちが帰る頃には、これから見学をするという人たちが、反対方向からどっとやってきました。賑やかな中国からの団体さんです。
細い見学通路をすれ違うわけです。車椅子を押す私は、向こうからくる皆さんの勢いに圧倒されて、時折立ち止まっていました。しかしそれではいつまでたっても前に進めないと悟り、グイグイ責めることにしたのです。
大きな声で「Excuse me~.」といいながら進み、よけてもらったら「Thank you.」といいます。元気な皆さんは、車椅子の私たちに道を開けてくださいました。この「Excuse me~.」と「Thank you.」の繰り返しで、無事入り口まで戻ることができたのです。
ポイントは、「大陸の人たちに負けないくらい大きな声」で言うこと!人間遠慮していてはだめですね。ときにはグイグイ行くのも必要だと学びました(笑)。
頼りになるガイドさんたち
今回の台湾旅行でもガイド付きの貸切を利用。高齢の父を連れての旅行はいつもこのパターンです。毎回ガイドさんや運転手さんにはお世話になってきました。そして今回もまた大変お世話になりました。
今年が父にとっては正真正銘の最後の海外旅行。パスポートの有効期限が切れ、本人の体力も有効期限が迫るのを実感した娘たちでした。95だもんね。
台湾でこれまで私たちがお世話になったガイドさんたちは、みなさん感じの良い方たちでした。運が良かったのだと思います。特に今回は、父にとっては孫のような若いガイドさんとの出会いがありました。
4時間という短い時間だったので、あまり期待せずにいました。これが最高の時間になるとは予想もせずに・・・。
有名どころはすでに訪問していたので、今回の日程の後半は陽明山に行くことにしたのです。
ホテルのロビーでガイドさんと話したら、日曜日ということもあり交通渋滞も予想されそうだとか。また陽明山は思っていたよりも歩くコースが多いらしく、95才には困難と判明。
結局、ガイドさんがよく行くという穴場?に連れて行ってもらうことに。もちろんガイドブックにも載っていないところ。とても静かなところで、現地の人たちが数人ピクニックを楽しんでいるような場所です。台湾の自然が見たかったので、私たちは大満足。
若いガイドさんの腕にずっとつかまりながら移動した父。まるで動く手すり・・・仕事とはいえ、嫌な顔一つせずに腕を差し出していただき、ありがたいやら申し訳ないやら。
ガイドさんは現地の人に会う度に「このお客さんは95才なんですよ~」といっていました(中国語だからわからないけれど、雰囲気でわかる)。すると現地の方たちから「お~」と驚かれたり、肩を叩かれたりして父は嬉しそうでした。皆さん温かい。
当初の計画通り3月に来ていたら、この若いガイドさんとの出会いもなかったはず。というのは3月の旅行ではガイドは付けないで貸切タクシーだけを予約していたからです。4時間だからドライバーさんだけでいいや、なんてね。ケチったわけ(笑)。
それが父の風邪で3月の計画がキャンセルに。同じ行程を再予約したわけですが、今回は後半の台北郊外のチャーター予約時にはガイドをつけることに変更。これが大正解!
3月に台湾旅行をキャンセルしたお陰で、今回の素晴らしいガイドさんとの出会いがあったと思うと、不思議なご縁を感じます。
順序が逆になりましたが、初日の野柳・基隆の観光ではこれまた頼もしい女性のガイドさんでした。時間が余ったので、圓山大飯店のロビーを見学する機会を作っていただいたり、私のリクエストでパイナップルとマンゴーを買える店にも連れて行ってもらいました。
一人旅ではなかなか手が出ないガイド付き貸切ツアー。老人連れを言い訳に、ちょっと贅沢に計画してみました。しっかりしたガイドさんはとても頼りになるので、利用価値大です。
私が現地ツアーでいつも利用しているはVELTRAです。なかなか便利ですが、どんなガイドさんが来るかは時の運ということで~。
最後に
近いからと、またもやすごい年寄りを連れて台湾に飛んでしまったけれど、結果は◎。台湾ではいろんな方たちに助けられ、95才は無事帰国を果たすことができました。短い旅行でしたが、忘れがたい時間を過ごせたことに感謝です。
台湾が近くにあって本当に良かった!
老人と行く海外旅行~目標は生きて帰国
老人はやっぱり壊れものだった~