古典苦手だけれど、枕草子を読んでみたよ

あなたは古典が好きですか?私は大の苦手。高校の時以来古典というものに触れていません。だって読んでいても何が何だかさっぱりわからない。同じ日本語とは思えないくらいわからなかった。

ところが最近試しに読んでみたら、楽しいこと!高校時代の古典の授業はいったい何だったのかと思うほどでした。

久々の図書館で出会った清少納言

読書の秋でしょうか、久しぶりに図書館を覗いて見たくなりました。近くの地区図書館は小さいので本の種類もそれほど多くはありません。

しかし読みたい本をリクエストすれば、大きな図書館から取り寄せてもらえます。この日も二冊リクエストした後、「新刊紹介」コーナーあたりをうろうろ。

ふと目にした「こころきらきら 枕草子」(木村耕一著 一万年堂出版)。そこに偶然やってきた近所の奥さん。以前彼女もこの本を読んだことがあるとか。面白かったかとの私の問いに、「面白かったよ」という彼女のひとことで、借りてみることにしました。

理解不能だった高校の古典授業

最初の古文の授業で行われたのが、五段活用に上一段活用、未然、連体、なんちゃらかんちゃら~。私の頭の中は??

古文とはいっても日本語だからわからないわけがないだろう、などと思っていたのが甘かったですね。私にとっては英語よりも理解不能な見知らぬ言語だったのが古文でした。だから面白いはずもなく。もちろん試験も悲惨な結果。

漢文などは、中国の風景を想像しながら少し楽しめるようになったのが高3の終わり頃。時すでに遅し💦。

そもそも現代日本語とはまるで違うことば使いで書かれたものが古文なのです。わかるわけがありません。辛かったな~古典の時間、退屈で。ひたすら耐えるのみでした。

内容に興味を持ったら面白い

そんな古典嫌いが読んだのが現代語訳、意訳といった方が良いでしょうか、の枕草子。きれいな挿絵に誘われて手に取ってみました。

読み始めると楽しく、時には笑いながらページを進めていくことができました。あっという間に読めたのは、文字が大きいこととこなれた意訳のお陰でした。

原文が少ないので、本格的に古典を学びたい人にとっては物足りないとは思います。でも私のように、「学ぶ「」つもりは毛頭ないけれど、ちょっと楽しめたらいいな~なんて言う人にはちょうど良い入門書です。

高校の授業もこの程度の内容から入ってくれたら重症な古典嫌いにならなくて済んだかもしれません。内容に興味を持ち始めたら、自ずと言葉の仕組みにも興味が行くかもしれないのに。順序が逆だった。

清少納言

清少納言と枕草子・・・それぐらいは知っていました。でも枕草子がどんなものなのかを読み解くことなどとうてい無理。

だからこの本が、清少納言の略歴をわかりやすく説明してくれることからスタートしているのは、内容理解にかなりの手助けになりました。

読み進めているうちに、清少納言と言う人は実に賢く、ユーモアがあり、感性鋭い女性だったことがわかります。

今も昔も変わらないのが人間関係の悩ましさ。それを清少納言は常に前向きな思考で次々と乗り越えていきます。千年たった今でも、そこから大いに学ぶことがあります。いわゆる「元気が出る本」の平安版といってもいいでしょう。

さいごに

悩み多き高校生たちにとっても、この清少納言の考え方や生き方は大いに参考になり、心のサプリメントになるのではないでしょうか。

現代の悩める高校生にこそ読んで欲しい枕草子です。わかりやすい意訳ならば、「わからない」というストレスで古文嫌いになるのは避けられるかも知れませんよ。

こんどはこのシリーズで徒然草なんかを読んでみようかな。

 

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