お坊さんの談話より~明日は我が身か

お坊さんから聞く話に、思わず笑ってしまうことが多いんです。

お坊さんといえば、日ごろから相手をするのがお年寄りが圧倒的。だから根気よくお年寄りの相手をできることが、お坊さんの必須条件ともいえるでしょう

母親の命日にお坊さんがお経をあげに来ました。久々に雑談をして帰られましたが、お年寄りにまつわる話で何度か笑わせてもらいました。自分もお年寄りの入り口に到達しましたので、明日はわが身か、と思う話が・・・💦

いつになったらお茶が・・・

命日にお経をあげに行くと、その家にいるのはたいていがお年寄り。特におばあちゃんたちは、お茶の用意をしてお坊さんを待っています。コロナ禍以前は、お坊さんもそれに応えてお茶の相手をして帰ることがほとんどでした。

住職がある檀家さんの家に行ったときのこと。いつものようにそこのおばあちゃんがお茶を出してくれることに。

おばあちゃんは、急須を手に持ったままお坊さんと話を始めました。それはいいのですが、いつまでたっても急須にお湯を注ぐことなく、延々と話し続けていたとか。手に持った急須はからっぽのまま💦。

最終的にお茶を飲めたのかどうか聞くのを忘れました。しかしお経を読んだ後、喉が渇いていたかもしれないお坊さん。早くお茶を飲みたかったのではないでしょうか。

命日にお経をあげに来るお坊さんは、何軒もの檀家さんを回ることが普通です。それぞれの檀家でお茶が出されると、まじめに飲んでいれば最後には水腹になってしまうとのこと。だからお茶を飲まずに帰っても支障はなさそうではありますが。

ただ急須ってお湯を注ぐために手に持っていたんですよね、おばあちゃん(笑)。

溢れるほどのお茶

お茶の話では、今度は逆に溢れそうなほどのお茶がお坊さんの茶碗に注がれることもあるとか。

先ほど注いでくれたばかりでまだ茶碗にお茶がたくさん残っているにもかかわらず、またすぐにお茶を注いでくれるおばあちゃん。それが何度も繰り返されるものだから、お坊さんのお茶わんがお茶で溢れそうになるんです。

そう、おばあちゃんはお坊さんにお茶を注いだことを忘れてしまうのです。だからすぐにまたお茶を注ぎます。お坊さんにお茶を出すというのは、おばあちゃんの大事な仕事です。

みかん攻め

冬場になると、お坊さんが来たときにもみかんが出されることが多いようです(わが家は例外?)🍊。

最近わが家によく来てくださる若いお坊さん(副住職)。お茶の時に出すせんべいにこの日は全く手を付けず・・・。彼の好物のせんべいです。いつもなら2~3枚は召し上がる。

どうしたのかと尋ねると、何と、わが家の前に訪れた家でみかんを4個も「食べさせられた」というではないですか(笑)。

そこのおばあちゃん、お坊さんにみかんを勧めるのは良いんですが、みかんをあげたことをすぐに忘れて、「みかんをどうぞ」とまた一個次々と差し出すのだそうです。

お坊さんは断り切れずに、とうとう4個もみかんを食べたのでした🍊🍊🍊🍊。さすがにお腹がいっぱいだったようです。

おばあちゃんたち(ほぼ後期高齢者?)のサービスってかなり強引な傾向があります。私も若い頃断るのに苦労した覚えがあります。

特に若いお坊さんだと、なかなか断れないかも知れませんね。「若いんだから食べなさい」なんて言われて💦。なかなか手ごわい相手かも知れません、サービス精神旺盛なおばあさんたちって。

大音量

ある日、お坊さんが檀家さんの家の玄関の戸を開けると、ものすごい音量が~。ご住職曰く「玄関の戸がぶるぶる震えるほどの大きな音」が聞こえてきたのだとか(笑)。

耳の遠いお年寄りが大音量でテレビをつけていたのです。まあよくある話ですよね。わが家の父も大変耳が遠いのでよ~くわかります。

このときは、あまりに大きな音が流れていてはお経が読めないので、テレビはいったん消してくれとお願いしたそうです。

そんな話を聞いていたら、突然全く違う話で割り込んできた97歳の父。耳が遠いため、平気で他人の会話の邪魔をするのが特徴。頻繁にあります、こんなこと💦。

笑い事ではないけれど、やっぱり笑ってしまう

このような話を聞いて笑っている自分。でも後期高齢者への道は高速道路。それも誰もが通る道。明日はわが身としっかり悟ることにします。

こうしたお坊さんの話を集めれば、けっこう一冊の本になるかも知れませんね。

誰もが老いれば滑稽な行動をとるようになるのだから、いっそうのこと皆で笑ってしまいませんか、お茶でも飲みながら。

 

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