紅玉りんごが恋しくて!

りんごの季節になりました。スーパーの果物コーナーにも赤く色づいたりんごがたくさん並んでいますね。

ただ最近は私の好きな紅玉の姿がほとんど見られなくなったことが残念です。あのつやつやしたま~るい赤いりんごです。甘酸っぱいりんご好きにとっては、やはり紅玉は愛すべきりんご。

今巷で売られているのはふじや王林など甘いりんごがほとんどです。蜜が入っているようなりんごが人気ですね。

以前近くのスーパーに行ったときのことです。店頭にはふじなど甘いりんごが特売で並んでいました。その近くに紅玉もありました。

ところがその紅玉のそばには何と「甘い紅玉です!」とあるではないですか。びっくりです。店長勉強不足!

紅玉を買う人は「甘い」紅玉は買いません

意外と多い紅玉派

今の日本では酸味の強いりんごは人気がないので、もっぱらふじなど甘いりんごが一般的です。

うちの父や姉も、ちょっとでも酸味が強いと「すっぱ~」と顔をしかめます。

ところが私のような変人になりますと、甘いだけでは刺激が足りないのです。

いつもニコニコほほ笑んでいる人よりも、ときには「何やってんだ~!」と檄を飛ばしてくれる人の方がメリハリがある、という感じですかね?変な例えですけれど。

そして今の日本では圧倒的にふじ派が多いと思いますが、私の周りには意外にも紅玉派が多いのです。

紅玉好きの隣の奥さんとは、紅玉をひと箱取り寄せて半分ずつ分けたこともありました。なかなか店頭では買えないからです。たとえあっても、買って来て食べてみたらバナナのように柔らかくなっていたりね。

紅玉は短命?

そう、紅玉って短命なんです!あの甘酸っぱくてシャキッとした旬の時間はあっという間に過ぎてしまうのです。

一方ふじなどは日持ちがしますから、生産者も販売者もふじを優先するというわけです。もちろん多くの消費者が酸味の強いりんごを嫌う傾向があるのも理由のひとつですけれど。

とにかく紅玉の命は短し、ということです。残念!

紅玉は宝石のよう

子供のころよく食べた紅玉ですが、上着なんかで磨けば磨くほどツヤツヤと真っ赤に輝いてきたのを思い出します。宝石のような赤いボール?

甘酸っぱい紅玉はアップルパイやりんごジャムなどには最適です。これだけは他のりんごには譲れない地位。

洋菓子屋さんなどでは、りんご農家と契約して確保するのでしょう。そうでなければ紅玉をたくさん手に入れるのは困難なことでしょう。

やっぱり紅玉は宝石のように貴重なりんごです。

自分で紅玉を植えてみた

このように手に入りにくい紅玉。もういっそうのこと自分で育ててみたらどうかと思い、植えちゃいました!

4~5年前、苗を取り寄せて庭の片隅に植えてみました。紅玉とブラムリーという青りんごの二本です。異品種を二本植えた方が実付きが良いのだそうです。

相方のブラムリーは、クッキングアップルとしてイギリスではとても人気がある青りんごです。ただしふじに慣れた日本人の口にはちょっと酸味が強いかもしれません。

真っ赤な紅玉と緑のブラムリー。ともに酸味で自己主張しているやんちゃなりんごです。かわいいじゃないですか。

去年一個、今年も一個

数年たっても二本とも実らず。おまけに一昨年の秋にはブラムリーの根元にカミキリムシによる被害が発生。もうだめかと諦めていたら翌春花が咲き、お盆頃には貴重な一個の青りんごが実りました。

ちょっと変形しているけれど、確かにりんご。

薄く切ったブラムリーを知人と味わってみたら、爽やかな酸味が口に広がったのを覚えています。感動ものでした。

そして今年は去年よりももっとたくさんの花が咲き、小さい実がいくつもなりました。そこで実を守ろうと袋がけをしたら、どれもポロリと落ちてしまい大失敗そして大ショック!素人はやめておいた方が良かったと大反省。

もし来年もブラムリーに実が付いても、絶対に触らないことにします。

ということでブラムリーショックで、すっかり紅玉のことは忘れていました。紅玉は花もろくに咲かなかったので、全く期待もしていなかったのです。

ところが9月の初めのことです。庭に出て何気に紅玉の木のそばに行ったら、何やら赤味がかった丸いものが一個・・・。何と紅玉りんごではないですか!

うんともすんとも言わなかった紅玉の木に実がなったなんて、びっくりです。

ブラムリーでがっくり来ていた私へのプレゼントだったのかも知れません。嬉しかったですね。

外見はあまり良くなかったけれど、甘酸っぱくてとても爽やかな味でした。

紅玉よ、お前まで!

思わぬ紅玉の実で浮かれていたら、この木にも悪魔の手が・・・。

隣の人が、うちの紅玉の木のそばにカミキリムシがいたのを見たと教えてくれました。

気になったので行ってみたら、やはりやられていました。木の根本からおがくずのようなものが出ていました。カミキリムシにやられたのです。がっくり。

ただブラムリーのときのこともあり、まだあきらめるには早いと穴に殺虫剤を吹き込みました。隣人にも励まされ、来春まで待つことにしたのです。

紅玉が実るまでじっと待つのみ

こうなったら、紅玉が複数実り私の口に入るまでは、じっと待つことに決めました。

夏はとても蒸し暑い日本海側。ド素人がりんごを育てるには、かなりハードルが高いとは思いました。それでも「紅玉が食べたい」という一心で苗を取り寄せ、適当なところに適当に植えてしまったのです。

それでも全く希望が無いわけでもなさそうです。問題はカミキリムシとの戦いになるのかな?大雨や強風も心配です。

ただ植物ってけっこ強い面もあるので、そこに期待したいと思っています。だからまだ木は切らないことにします。

なお、りんごは鉢植えでも育てることができますその際は10号鉢(口径30センチ)に植えます。ただし浅い鉢は避けましょう。根が伸びず、木が成長しないからです。

ベランダりんご園も楽しそうですね。

来春にはたくさんの花が付き、たくさんのりんごがわが家の庭に実ったら、またこのブログでお知らせします。どうなりますやら。