先日、京都の一休さんのお寺に行ってきました。正式名は酬恩庵。あのアニメの一休さんのキャラクターが好きだったので、ぜひ訪れてみたかったのです。
オーバーツーリズムで混みあうという話ばかりが聞こえてくる京都。果たして状況はどんなものかと不安に思いつつ、一休寺の最寄り駅近鉄新田辺駅で下車。
結果は大正解!日本庭園大好きな私としては大満足。酬恩庵で心が癒されるひとときでした。
日本庭園の魅力~心が落ち着く理由
一休寺への道
新田辺駅から一休寺への行き方は、バスか歩きの二択です(タクシーは除く)。
①バスに5分ほど乗り一休道で下車。そこから歩いて7分くらいで報酬庵に到着。
②駅から歩いていく。20~30分くらいで到着。
この日の空は快晴、雲一つありません。私は迷わず②を選択。
新田辺駅に小さな観光案内所があります。そこで笑顔が可愛いお姉さんに地図をもらい、スタート。お姉さんの言葉通り、まさに散歩日和でした。
駅前から一休さんが迎えてくれます。
その他酬恩寺にはもちろんですが、JR京田辺駅前にも同様の一休さんの像があります。
世の中の汚れを箒で掃き清め、良い世の中にしたいという願いが込められているそうです。
前日の「奈良での苦行の坂道(この話は後程ゆっくりと)」に比べたら平坦の20分や30分の散歩など平気な気分でした(笑)。
「一休寺」という看板を見て左折するとすぐに、大きな瓦屋根が見えてきました。絶対にお寺だと確信した私は、その屋根に向かって歩いていきました。
ところが実際にはその建物は一般のお宅だと判明。びっくりです、京都の家!
道路に戻り、ちょうど歩いて来られた地元の方にお尋ねしました。「一休さんのお寺はどこですか?」と。すると「一休さんやったすぐそこ、30メートルくらい歩いたところ」との明るい答えが返ってきました。
静寂の世界
静かな住宅地の中にある一休寺。総門から見える緑の中に、ちょっとだけ紅葉が見えました。
中に入るとすぐに一休さんのお墓があります。宮内庁が御陵墓として管理していることから、門扉が菊の御紋というわけです。
建物の中に入ると、そこには静寂の和の世界が待っていました。感動!
拝観順路に沿って行くと、まず目に入るのが方丈枯山水庭園(名勝指定)。枯山水といえば龍安寺が有名ですが、一休寺でもこのような素晴らしい枯山水を見ることができます。
日本庭園を観賞するときに不可欠なのが「静寂の世界」。この日はこの「静寂」が保たれた状況であったことに感謝します。
私が訪問した時は、家族連れと女性二人連れ(ともに日本人)といった、実に少人数の見学者だけ。日本庭園を楽しむには最適でした。
庭園を眺めてぐるりと回り再び庫裏へ。ここでは一休さん関連のお土産が買えます。名産の一休寺納豆は有名で試食もさせていただけます。ちょうど八丁味噌に似た味がしました。けっこう塩分が高めです。
ここでは抹茶や善哉、コーヒーを楽しむことができます。私は迷わず善哉を頂くことに・・・。
あっさりとした甘味で小豆がたっぷり入っていました。美味しい善哉でした(700円)。
一休寺では毎年一月に「一休善哉の日」があります。これは善哉の名付け親ともいえる一休禅師にちなんで行われる行事で、その年の誓いを絵馬に書いて祈祷奉納を行うもの。その後に善哉がふるまわれれます。
さいごに
お天気に恵まれ、静かな空気の中で素晴らしい日本庭園を観賞することができました。心配していたオーバーツーリズムの影響は、この日の酬恩庵に限っては全くなかったといえます。
ただしこれから紅葉が深まると、一休寺へも多くの観光客が訪れることでしょう。それでも京都でできるかぎり混雑を避けるならば、市内の有名どころは避けて、このような郊外の小さ目なお寺を訪れてみてはいかがでしょうか。
やっぱり秋の京都はいいですね。