隣席どうしも多生の縁?

飛行機の席ですが、隣の席にどんな人が来るのだろうかとちょっと気になりませんか?私は気になるな。

たとえ会話はしなくても、長い時には10時間以上も隣どうしで過ごすわけですからね。もちろんこれはエコノミークラスでのお話。

でもね、このエコノミークラスだからこその、ちょっとした「お隣さん付き合い」が楽しいことも。

機内のクラス分けは人間社会の縮図?

飛行機の座席クラスについてよく思うことがあります。あれを人間社会にたとえることができるような気がするからです。

機内へ入ると、ほんの数席のファーストクラス、次にビジネスクラス、そしてその他大勢の庶民たちのために、ぎっしり並んで待っているエコノミークラスの座席。

小さめの機材ですと、一つの入り口から全ての乗客が搭乗します。通常前の席がファーストやビジネスクラスになります。

そこを通り抜けて後ろのエコノミークラスに到達するのですが、私などはやはり前の席への憧れというか羨ましさは隠せません。

「いくら高いお金を払っても着く時間は同じじゃないか」とか「あんなに高いお金を払うんだったら、エコノミーで何度も旅行ができる」などという元気なご意見もあります。

ごもっとも!でもやっぱりゆったりと乗っていけたらいいな~ワイングラスなどを片手に(笑)。

機内の座席クラス分けを見ていると「ほんの一握りの大金持ちの資産が、世界人口の半分の資産に等しい」という話を思い出してしまいます。

もっともエコノミーとはいえ、飛行機に乗って旅行に出かけることができるだけでも十分幸せですね。そして面白さから言ったらエコノミークラスが一番かもね。

エコノミークラスが面白い

自分には全く縁がないファーストクラス。あれを見るとどうしてもカプセルホテルを思い出します(値段もサービスも雲泥の差なのに)。

隣の人と接触せずにすむ構造になっており、プライバシーが保たれます。隣席の人の顔をろくに見ないうちに目的地に到着できます。でも孤立感があって面白くなさそう。もちろんあくまでも見た感じですよ。何しろこちらは経験が無いもので・・・。

ビジネスクラスはファーストクラスほどではありませんが、やはりゆとりのある設計で、お隣さんとは距離があります。仕事に集中したい人には良いでしょう。

私もたま~にビジネスクラスに乗りますが、飛行時間が短いアジア方面が主だからでしょうか、目的地に到着しても、もっと乗っていたくなります。やっぱり快適!

このようにファーストもビジネスもどちらかといえばプライバシーを重視した設計。これに対し、プライバシーなど全く関係なく、隣とぶつかり合うほどの狭いエコノミークラス。

またそれであるがゆえに、様々な人間模様を垣間見ることができるのも確かです。孤立感もありませんしね。というか、孤立したくてもできません(笑)。

皆で片寄せあってのエコノミークラスでは、「有事のときには運命共同体」的な心境になるのは私だけかな?

席と席の間には何の仕切りもありませんから、周りの乗客の様子が嫌でも目に入ってきます。ましてや同列の席ともなれば同じ「チーム」ということで、自然にひとことふたこと交わす機会も出てくるはずです。

隣席の人と話しますか?

その隣人、じゃなくて隣席の人ですが、最初に会った時に何か言葉を交わしますか?いわゆる簡単な挨拶のことです。

私はいつも「こんにちは」とか「Hello」とひとこと挨拶します。自分自身が実際にそのように挨拶されると、何だかほっとするからです。

何といっても「袖振り合うも多生の縁」といいますからね。全くの他人ですし深い会話などしないわけですが、それだからこそ、一時のご縁を心地良いものにしたいのです。

全世界的に「おばさん」は話好きです。もちろん私自身も十分おばさんの域には入っています。しかし過去のまだ「未来のおばさん」だった頃、隣席の「おばさん」と楽しくお話していたら、あっという間に10時間越えの目的地に到着、なんてことも何度かありましたよ。

でも相手の方が話好きかどうかを見極め、また自分が疲れていたり眠かったりしたら、もちろん会話は最低限になります。会話は相手と状況次第ですけれどね。

座席に着くときに、まずは隣席の方への挨拶で空気を和らげておきましょう。楽しい旅を!