畳が好きな外国人と、畳が嫌いな?日本人

あなたの家には畳の部屋がありますか?

「あったり前だろ、日本人だもん!」な~んていう声は最近少なくなっているようですね。
それどころか畳が「臭い」なんていう子供がいるとか・・・う~ん日本文化の絶体絶命か!?

外国人と畳

この記事を書こうと思ったのは、畳屋さんに入った外国人男性が、良い匂いだといっていた姿を見たからです。新しい畳ってあのイグサの香りがあったことを思い出しました。

「女房と畳は新しい方が良い」なんて古いことわざがありますが、それを直訳して外国人女性にいったら憤慨するに違いありません。現代の日本人女性の前でもだめですよね、いわゆるセクハラ発言に近いものが~💦。

それはともかく、新しい畳の香りは良いものです。それが外国から来た人にとっては新鮮で「いい香り」と言わせるようです。家の中でも靴を履いている人たちにとっては、玄関で靴を脱いで畳の部屋に入るというのは新感覚の世界なのでしょう。

日本に来る外国人は、日本に興味があるから来るはずです、おそらく。だから日本人の暮らし方にも興味を持ち、いろんなことに驚いたり感動したりするのです。畳の部屋もそのひとつ。また畳の部屋を愛する日本に住む外国人も多いですね。

畳から離れて行く日本人

一方かんじんの日本人の生活の中には、年々畳が占める割合が少なくなっています。フローリングだけの家で生まれ育った子供が、畳の生活を知らないとしても不思議ではありません。信じられないことですが、最初から見たことがないわけですから、仕方がありません。

今ではかなり多くの人がベッドで寝ているので、「布団で寝る」というのを知らない子供が実際にいます。畳もそれと同じです。

純日本風の家を建てるとコストが高くつこと、畳は掃除や手入れが大変だということ、生活の洋風化、などが畳離れを招いているようです。また高齢化でベッドや車いす生活を考えると、畳は使いづらいことは確かです。

正直日本人としては残念です。とはいうものの、わが家も畳の部屋はありますが、フローリングがかなりの面積を占めているのが実情です💦。

日本人は本当に畳が嫌いになったのか?

生活様式の洋風化に伴い畳の部屋が減るばかり。日本人はそんなに畳の生活が嫌いになったのかというと、そうではなさそうです。というのは「畳のある部屋があったほうが良いか?」という質問に対して、72%の人が「あったほうがいい」と答えている(JAHBnetの調査より)からです。

畳の香りが好き、ゴロリと寝ることができる、落ち着く、などの理由からです。また畳の部屋は応用が利き、多様な用途に使えることも理由のひとつです。茶の間だったのが、お客さんが来たら寝室にも使えるなど。フローリングの部屋でも同様にできますが、畳の部屋の方が暖かいのではないでしょうか。

いまどきの畳

どんどん減っていく畳の部屋ですが、しまいにはゼロになってしまうのでしょうか。いやいや、業界の方も必死ですよ。

フローリングの上に置いて使える現代版の畳も開発され、「畳コーナー」がある洋風の家もあります。また昔に比べて軽い畳がけっこう作られていますので、持ち運びが楽になっています。そのうえ「汚れない天然畳」まで開発されたと聞けば興味津々です。現代の生活にも合う畳が出てきたのは嬉しいことです。

畳を世界にPR

畳の需要が減少したことで畳産業が冷え込みました。そこで国内最大のイグサ産地である熊本県八代市では東京オリンピックに向けて「畳のおもてなし」構想が浮上。林農林水産大臣が、選手村で畳の使用を推進したいと発言したのがきっかけになったのです。畳を世界にPRできるまたとないチャンスに、生産地は期待とともに動き出しているようです。

TofuやSushiのようにTatamiも広く世界に受け入れられると良いですね。

畳の生活

畳がなくても違和感が無いとさえ思える今日この頃。それほど畳と日本人は離れてしまったかように見えます。しかしまだ多くの人たちが「畳の上でごろりとしたい」と願っているということは、畳がまだ日本人の心の中には存在し続けているともいえます。

学校や職場では椅子と机の生活です。家に帰って寛ぐには、やはり日本人の多くにとっては、畳の部屋が欠かせないということでしょうか。

日本の伝統うんぬんよりも、「気持ちが良いから畳で生活をする」という人がもっと増えれば、畳文化の復活につながることでしょう。

以前、畳の部屋をフローリングにしたいと欧州に住む友人に話したことがありました。すると「畳の部屋を失くしちゃだめだよ!」と彼女は大反対。海外にいるからこそ畳への愛着が強いいのでしょうね。

私は今日も小さな畳の部屋で布団で寝ます(笑)。おやすみなさい。

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