無駄が無駄ではなくなる時~雪国の買い物事情

今日も雪国話です。

大雪のときに困るのが買い物。すぐ近くにスーパーがある場合は別として、多くの人は車で買い出しに行くのが普通です。「この普通の行い」ができないのが今年のような大雪のとき。道路の除雪が間に合わない、それ以前に自宅から車を出し入れできない状態だから。

結局最後に頼れるのは自分の足!ということで行って参りました、歩いてスーパーへ。片道45分くらいの場所です、何事もなければ・・・。

そして考えました、「無駄な買い物は良くない」と日頃は思っていますが、雪国の冬は「無駄な買い物が無駄ではなくなる」ものなのだと・・・。

余裕の買い物大好きさん

大雪で買い物に出かけられないと、冷蔵庫のものも次第に減ってきます。せんべいやつまみなんかもなくなってきて、寂しくなります。お茶うけもだんだん貧相になり、食糧難?が近づいてくるのを実感。

そんな時、近所の奥さんは余裕です。買い物大好きな彼女は、用事で出かけるとついスーパーに立ちより、いろんなものを買ってきてしまいます。だから常に棚にはいろんなものが所狭しと入っているのです。冬以外ならただの「買い過ぎ」として家の人に呆れられているんですが、今回はちょっと違います。

「乾物もたくさんあるし、大根は何十本も買ってあるから大丈夫」と余裕の表情。恐れ入りました(笑)。

私も降雪を考えて、正月明けのまだ車で動けるときに、多少多めに買い物はしておきました。がその奥さんには到底かないません。

大根はまだ畑に残したまま・・・雪下大根は美味しいけれど、雪が多過ぎて取りに行けませ~ん😢。当座の分は納屋にあるから何とかなりそうですが、もう少し取ってくればよかったかも。

リュク背負ってスーパーへ

車が出せないので、いっそうのこと歩いていつものスーパーへ行こうと隣人と計画。朝9時半に出発し、歩き始めて25分で3分の2の距離を歩き終えました。ところがそこでハプニング。

渋滞気味の国道から次々と車が入ってきて、私たちが歩いている小さな通りは動きが取れなくなりました。

除雪した雪を運ぶトラックも立ち往生。ついにそのドライバーのお兄さんが私に「お姉さん、後からくる車を止めてくれない?」と頼んできたので、やっちゃいました、交通整理もどきを少しだけ。無許可だけどそんなこと言っていられない、みんな身動き取れないんだから。

別に「お姉さん」と言われたから協力したわけじゃないけれど。まあ帽子被ってマスクしていれば、お姉さんでもおばさんでも皆同じだわな(笑)。

大型車のドライバーはすごい

それにしても大型ダンプの運転手さんたちはすごいなと思いました。降雪の後、渋滞で曲がるのが大変な状態でもイラついた顔もせず、大型車を動かしていくなんて神業のよう。技術とはそういうものなのでしょうが、軽自動車を動かすのが精いっぱいの人間にとっては、大型車の運転手さんたちはみんな偉大!

素敵なお姉さんも一緒に

白い雪の壁を横に、車に気をつけながら歩く私たちの後ろを、もう一人女性が歩いていました。まるで三人が一緒に行動しているかのようですが、彼女は職場のニトリへ通勤中。店までは1時間40分くらいかかるとか。きれいで感じの良いお姉さんでした。

このお姉さんは東京出身で上越に来て8年とか。こんなに雪が降ったのは初めてだと言っていました。そりゃそうでしょう、私がUターンして早25年が過ぎましたが、こんな大雪は初めてだもん。

歩いたおかげで、素敵なお姉さんに会えました。今度ニトリへ行ってみようかな。

日持ちがするものを

いつものように車で買い物に行けない状況では、できるだけ長期保存できる食品が便利です。例えば凍り豆腐、切り干し大根、乾麺、ひじきなどの乾燥した海藻類、豆類、そしてもちろん缶詰。インスタントみそ汁やふりかけも便利ですね。

せんべいやチョコレート、飴などのお菓子類も非常用としても役立ちます。ちなみにこの日は、せんべいの棚がかなりスキスキ。狙っていたキットカットのコーナーは空っぽでしたが、ちょうど店員さんが補充に入っていたので買うことができました。タイミングが良かったようです。

あっ、それからコーヒーも購入。隣の消防団のお兄さんによると、コーヒーを飲むと満腹感を感じることができるので買っておくと良いとのこと。ただ彼はコーヒーが苦手らしいけれど💦。

売り切れになるもの

カップヌードルは売り切れになり易いようです。時間帯によってはパンも。はやり手っ取り早く食べることができるものが人気のようです。そしておむつも。

赤ちゃんや介護が必要な方がいる場合は、おむつの予備もお忘れなく! 赤ちゃん用おむつが売り切れだったため、一緒に行った隣人はがっかり。幸いすぐ近くのホームセンターで買うことができましたが、荷物を持っての移動が大変でした💦。

ミニマリストは都会限定

今回の大雪でいろいろ考えました。

日頃は余計なものをごちゃごちゃ買わずに必要なものだけを買う方が、棚もすっきりして良い、と思います。ただし雪国では冬に備えて食料はもちろん、ガソリン(除雪機用)や灯油などの燃料、おむつ、など「無くなるとすごく困る」ものがいろいろあります。基本的には地震などの災害時と同様の備蓄内容でしょう。

最近よく聞くミニマリスト。必要最低限の物で暮らす生活、というのはけっこう身軽で良いじゃないか、なんて思います。しかしそれは「欲しい物がいつでも手の届くところにある」都会限定の暮らし方なのです。

コンビニもカフェも、銭湯(減ってはいるけど)も、歩いて行ける範囲にあるのが条件ですよね。遠くても電車や地下鉄がある。周りの便利に助けられて初めて成り立つのがミニマリストと言われる暮し方なのだと思います。

一方周りの便利が存在しない地方では車は必須です。都会暮しでは贅沢品ですが、地方では車がなくては買い物も病院へも行けないことがほとんど。だから地方の人の方が都会の人よりも歩かないのだと、地元に戻って気づきました。

ただし畑仕事、また雪国では除雪という作業をしますから、筋力はあるかも知れませんけどね💦。

さいごに

いつも車で買い物に行く私たちですが、歩行者目線で歩いたことは新鮮でした。バイパスを横切るための横断歩道の場所を確認できたこともそのひとつ。日ごろは車で通るからうっかり見過ごしていました。

めったに口を利くことのないトラックのお兄さんや、道ずれの素敵なお姉さんなど、ちょっとした出会いもありました。

重いリュックをしょい、両手に袋をぶら下げての雪道歩きは大変。しかし体はポカポカになり達成感さえ味わうことができた私たちでした。

近所の奥さんを見習い、今年は秋ごろから少しずつ「無駄な買い物」をしておくことも考え始めました。「無駄が無駄ではなくなる」こともあるのだから・・。

☆何度も楽しみました。お手軽コーヒーで世界旅行気分~。
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「無駄が無駄ではなくなる時~雪国の買い物事情」への2件のフィードバック

  1. 35年ぶりの大雪⛄️
    私も5日間、徒歩通勤しました。
    亡くなった母が、初冬に「越冬用に」と、じゃが芋玉ねぎなどを箱買いしていたことを思い出します。
    先人の知恵を、学び直して、冬を乗りきりましょう‼️
    大好きな花が咲く、「春よ、来い」

    1. ま様
      徒歩通勤お疲れさまでした。
      「越冬用」ね、先人に学びました!
      雪の中では「脳内園芸」でもやりますか。

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