一人暮らしの老人、その見事な心構え

フランスに住む友人。数年前に実家のお母さんが亡くなってからは、お父さんが一人暮らしです。93才。

しっかりしていたお父さんですが、やはりそこは高齢。3か月ほど前に圧迫骨折で入院。幸い今月初めに退院し、自宅で療養中です。

友人は急きょフランスから帰国したのですが、骨折した時の父上の行いにはびっくりです。93才とは思えない行動でしたから。

友人は年に数回日本に里帰りをしますが、その都度二か月近くは滞在していました。結婚して国内に住む妹さんよりも、彼女の方が実家に滞在する時間が圧倒的に長いのは確かです。老親のことが気になるのはもちろん、日本食が恋しいということもありそうですが。

それにしても父上の入院騒ぎ、友人や妹さんが実家に滞在していないときに限って起こってしまいました。とかくそんなものです。

高齢者の一人暮らしというと、やはりケガや病気になったらどうしよう、ということになります。本人も、遠方にいる子供たちにとっても大きな不安材料です。

子供がいない高齢者の場合ですと、ヘルパーさんを頼んだり、施設に入ったりするケースが多いかも知れません。

ところで友人の父上、圧迫骨折の傷みがひどくて苦しかったにもかかわらず、自分で救急車を呼んで病院に搬送されたとか。93という年齢から考えても、とてもしっかりしています。

一人暮らしなので、家の戸締りなども気になるところですが・・・何と、カーテンを閉め、戸締りはしっかりしてあったそうです。また貴重品は自分で持って救急車に乗っていったのだとか。お見事!

一人暮らしの老人は、日ごろから「有事」の時の心構えができているのかもしれません。誰か頼れる家族がいると、どうしても頼ってしまいます。もちろん年齢を考えれば、誰かに頼っても全く不思議はないのですが。

お父さんが退院したときから、友人がしばらく日本にいて世話をしています。元気だったお父さんは二か月の入院生活で、それまで家でやっていたことができなくなってしまったようです。

これから少しずつでも、以前と同じ、とまではいかなくても、できることはやってっ貰うようにしたいと、友人はいいます。

一人暮らしの老人、とはいってもいろんなケースがあるはずです。今回はかなりしっかりした高齢者のお話でした。

 

 

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