飲んで歌って大騒ぎ~寛大なる桜の国日本

春爛漫。日本のあちらこちらで桜満開。お花見が真っ盛りです。ひとの心も満開で?歌ったり踊ったり、肝心の花見はいずこへ(笑)。まあ、楽しけりゃ良いじゃないかと、国民こぞって酒飲み集団を温かく見守る、それが寛大な日本という国。

桜は特別?

花を愛でるというのはよくあること。牡丹でも菊でもバラでも、花好きならばうっとりと鑑賞します。でも桜の場合、愛でるというよりも楽しむ、それも自分で勝手にテンションを上げて桜の花の下で盛り上がる。花もろくに見ないで・・。

そもそも桜が咲き始めると同時に、あちこちから集まってくる集団。日ごろは花なんてほとんど関心なさそうな若者たち。「おれは松と石を置きたいんだ!」なんていって、イングリッシュガーデンに憧れる妻に対抗するオッサン。りんご飴にフライドチキン、綿あめなどが目的な子供たち。

やはり大人も子供も「花よりだんご」というわけです。みんながウキウキして花見に出かけるので、自分も仲間たちとその波に乗って会場へ。お祭り気分です。

日本人にとって桜の花は特別なのでしょう。咲いたかと思えば、あっという間に散ってしまう。それだからこそ花が開いたら、皆で熱く盛り上げる。花見弁当を食べながら花を観賞する。それ以上にお酒が進む・・・それも野外の解放感が手伝って、歌ったり踊ったり大人の学芸会へと化します。

花見で見た驚きの光景

東京にいたころ、近くの井の頭公園に花見に行きました。そこで見たものは、ただ浮かれて歌ったり踊ったりする人達だけではなかったのです。

酒が入るといろんな正体を現す人がいるものですよね。大声を出すのは珍しくありませんし、笑い上戸に泣き上戸。特に泣き上戸にはびっくりしました。

どうしてあんなに泣くのだろうか、いったい何があったのだろうか、とまだ若かった私は、初めて見た光景にショックを受けたものです。

そして翌朝公園を通ったときに目にしたのが、山のようなゴミ。ショックでした。いつもは散歩が気持ちの良い井の頭公園も、花見の直後は目も当てられず。今はどうなのでしょうね。皆さんゴミはきちんと片付けてくれていると良いのですが。

酒飲みは、日本で甘やかされている?

花見と称して大宴会。それも公の場所で。こんなことができるのも酒飲みに寛大な日本だからこそです。日本を一歩出たら、花見の宴会などは忘れなければなりません。それほど他の国では、公の場での飲酒には厳しいからです。

きれいな花の下で、楽しく飲み食いして何が悪いのか?といっても通じません。考え方も、そして法律も違うからです。

特に注意が必要なのはイスラム教の国々。なかでもサウジアラビアやアラブ首長国連邦などはかなり飲酒には厳しいようです。ただし外国人にはある程度の許可を与えているそうですが、飲める場所は限定されます。

以前父と二人で訪れたインドネシアのソロというイスラム色の強い町でのことです。もちろんスーパーなどでアルコールは売られていません。それでもホテルには値段は高めですがビールはおいてありました。

外は暑く、ホテルに戻ってきたらミネラルウォーターかジュースを飲んでいました。3日目にホテルのレストランでお昼を食べましたが、そのときに我慢していたビールをオーダーした父。

運ばれてきたビールを一口飲んだ時に言ったのが「あ~美味い!」でした(笑)。美味しさが身に染みた様子。たま~に飲むと美味しさ倍増ですよね。

海外で、公の場所でベロンベロンに酔っぱらっているなんて、かなり危険です。イスラム圏はもとよりキリスト教圏でもマズいです。すごく軽蔑されるでしょうし、公の場での飲酒が違法である国も少なくありません。お酒好きの方は、くれぐれもご注意を!

逆に海外から来た人たちは?

ところで逆に海外から来た人たちは、日本のお花見についてはどう感じているのでしょうか。

以前テレビで、外国人の人たちが楽しそうに花見をしている姿を映していました。インタビューもしていましたが、海外からやってきた人たちは、皆さんとても楽しそうでした。

そりゃそうでしょうね~。公共の場での飲酒が禁じられている自国では考えられない日本の「O・HA・NA・MI」の様子。最初はびっくりするかもしれませんが、不思議な解放感?があるのかも知れません(笑)。

ただし彼らにとっては、お花見もピクニックの一種と捉えているのかも知れんせん。またムスリムたちは、いついかなる場所でもアルコールは飲みませんしね。

はかない桜の花びら散る下で、大声上げてビールや酒を飲み交わしている日本の花見は、世界でも類い稀なる春のイベントだともいえるのではないでしょうか。

桜が最も似合うお二人

ネットニュースで、天皇皇后両陛下が「お忍び」で皇居の外でお花見の散策を楽しまれたとの記事が。

動画を見ると「お忍び」とはいうものの、たくさんのお付きの姿が・・・。当然ですよね(笑)。

「お忍び」と聞くと、すぐに水戸黄門を思い出してしまう私。あれが本当のお忍びだと信じて疑わないものですから、今日の両陛下の「お忍び」は、とてもお忍びとは思えなかったんです。というのも約5分ほどの皇居外の散策ですからね~。

満開の桜を背景に笑顔で手を振って歩かれる両陛下。日本で桜が最もお似合いです。来年の春はもっとゆっくりとお花見を楽しまれますように!

くれぐれも花見の酔っ払いに絡まれることのないようにと願っております(笑)。

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