高齢者の海外旅行~準備はプロに頼んでゆったりと

高齢化社会の日本。元気な高齢者の数も多く、まだまだ海外旅行に出かける方もたくさんいらっしゃいます。そしてその多くは添乗員付き団体ツアーの利用ではないかと思います。

航空券やホテルの予約等を考えると、年齢に関係なく団体ツアーに申し込んだ方が断然楽なのは言うまでもありません。そのうえ添乗員付きならすべてお任せで安心感もあります。

旅行のしかたそのものに人それぞれの好みがあるのは当然です。ただ年齢とともに旅行のしかたが変ってくるのも事実。

高齢化に対応し始めた旅行会社

以前から高齢者向けツアーはありました。

クラブツーリズムの「ゆったり旅」もその一例。時間にゆとりを持ち、長時間歩くことのない行程を組んだものです。
ゆったり旅

またHISは「ユニバーサルツーリズムデスク」を設け、「高齢・杖・車いす」でも旅行ができるツアーを企画しています。介護や福祉関係の知識を持ったスタッフ、手話で応対ができるスタッフなどもいます。何年か前にNHKかどこかの番組で紹介されていたのを覚えています。「一度は旅行を諦めかけた」という方にも嬉しい話ではないではないでしょうか。
ユニバーサルツーリズムデスク

昨年の9月には、JTBが上級会員専門の店舗「JTBラウンジ プラチナム渋谷」をオープン。これはJTBによると「特別顧客だけのゆっくりした空間」なのだとか。完全予約制で、各会員専任スタッフが担当します。オーダーメイドの旅が可能というわけです。

JTB上級会員とは

JTBの上級会員は「ステージ会員」といわれ、それがまたステージ認定点によってプラチナ、ゴールド、シルバーにランク付けされます。過去2年間の旅行購入額を1000円ごとに1ステージ点として積算。500点以上がシルバー、1000点以上がゴールド、3000点以上がプラチナ会員です。

点数で説明して、金額をもろにいわないところが特別サロンの「品格」なのでしょうか(笑)。でも品格を無視してズバリ言ってしまうと、2年間の購入額が、50万円以上ならシルバー、100万円以上がゴールド、そして300万円以上ならプラチナということになります。

時間とお金がある高齢の富裕層を狙ったものですね。手厚いサービスが受けられること間違いなしです。

ただ地方在住として気になるのが、この特別サロンが渋谷・・・ということは地方からは遠いんです。メールや電話相談が可能という説明が特になく、事前予約で店舗に行くのがルールという雰囲気です。

でも地方にもリッチな高齢者はいるはず。それでもわざわざ渋谷まで来てくれとおっしゃるのでしょうか、JTBさん?ならば首都圏以外の高齢者は除外ということになりますかね。

ひょとしたらプラチナ会員限定で、出張サロン?なるものがあるのかな?自分には全くご縁がなさそうな優雅なサロンですが、地方組として気になる点ではあります。

JTBラウンジ プラチナム渋谷

ネット予約ができなくなる時も来る

いまやインターネット予約が大半。人件費がかかる実店舗での予約が減る傾向にあります。ネットなら「いつでもどこでも」予約ができるのが一番のメリットです。地方在住者は特にそう思います。店舗まで行くのがめんどうなんです、遠いから。

ただネット予約は不慣れな高齢者にはハードルが高く、利用できたとしても、名前などの入力を間違えたりする可能性もあります。ネット作業は目が悪くなるときついのです。

若いときは、平気でパソコンやスマホのキーを打っていても、それがいつまでもできるとは限りません。ひとは年齢とともに目が衰え、画面の文字が見えにくくなります。目も疲れますしね。

ネット予約で最も気を遣うのが航空券。名前の入力ミスがないかを何度も見直します。ウキウキと空港に行ったのに、出発間際でトラブルなんて嫌ですよね。

人はいつも若くて元気であれば良いのですが、そんなはずもなく・・・。

それでも旅行への意欲があるうちは、体力に合った旅行をしたいものです。自分でネット予約が困難になり始めたら、素直にプロの手を借りるという選択も大いにありです。

シニアの旅行は高価だけれど、ものは考えよう

JTBの例をはじめとするシニア向けの海外旅行は、かなり高価です。

ツアーでも個人でも、飛行機はビジネスやファーストクラス、少なくともプレミアムエコノミーを利用。宿泊はもちろん高級ホテル。団体ツアーはベテラン添乗員付き。個人旅行でも現地では貸切タクシーでガイドも付けたり~。

格安ツアーに比べて高くなるのは仕方がないことです💦。そのかわり安心感がありますから、プラスマイナスはゼロ。

回数を減らして質を重視

よく量より質といいますが、高齢者の旅行は「回数よりも質」だと思います。

例えば年2~3回海外旅行に出かけていたら、それを年1回のゆとりのある旅にするというのはどうでしょうか。もちろん何回でもゆとりの旅ができるリッチなシニアは何度でもどうぞ(笑)。でもそうでない場合は、回数を減らして質を高めてみてはいかがですか。

若い時にはバッグパック背負って貧乏旅~なんて話のネタにできますが、高齢でのそれは自爆確実。時間もお金もゆとりが大切。

帰国後夫婦でダウン

実はうちのお隣さん、つい最近エジプトツアーからご帰国。シニアに人気の格安ツアーの常連さんです。念願のエジプト旅行でしたから、現地では気分はかなり高まっていたはず。

ところが帰宅早々に二人ともダウン。帰国後10日ほど経ち、ようやく平常に戻りつつあるのだとか。60代後半のご夫婦ですが、数年前からプレミアム・エコノミーも時々利用しているようです。やはりエコノミーに比べると楽だといいます。

奥さんはけっこう虚弱体質で、現地で体調を崩したこともあるそうです。それでもまた行きたくなるのが海外旅行(笑)。もうそろそろ回数を減らして、その分ビジネスクラスで行くというのもありだと思うけれどな。

最終的には自分の体力と相談して旅行

年齢は一応の目安です。同じ75才でも、すごく元気な人と弱い人がいます。だから人と比べるのではなく、自分の体力を冷静に判断して、旅の目的地や交通手段などを決めたいもの。

去年までできたことが、今ではもうできなくなった~というように、人は老化する生き物です。それでもまだ旅行が楽しめるうちは、人の手を借りても実現したいのではないでしょうか?

良い旅を!

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