あなたは最近手紙を書いていますか?
私はすっかり筆不精になってしまいました。
とはいっても友人や知人とはラインやメールでときどきご機嫌伺いはします。アナログ人間の私ですが、けっこうネット社会に浸かってしまっているようです。
ところが旅に出ると、私の筆不精は一時的ですが解消されるのです。
かつてのアナログ時代
時代をさかのぼり、私が20代の頃です。
最初の二年間は寮生活。その後アパートでひとり暮らしをスタート。
もちろん今のようなネット社会ではなく、部屋に電話さえもありませんでした。
寮のときは、家族や友人から寮に電話がかかってくると、寮母さんが放送で「○○さ~ん、電話です」と呼び出してくれました。
また最初のアパートのときは自分の電話がなかったので、隣棟の大家さんから「家族のみ」という条件で、家族からの電話を受け付けてもらいました。
自分から誰かに掛けるときは、近くの電話ボックス(懐かしいことば)から掛けます。いまの若者たちには想像できないだろうな。
ということで、あの頃はとにかく手紙やはがきを頻繁に書きました。家族にはめったに書かなかったけれど、友人たちとは本当によく便りを交換したものです。
で今は・・全~然💦 こんな筆不精に誰がした~って感じです。最も筆不精は友人たちも同じ。かつては作家志望だった友達でさえも、いまでは全くペンを持たず・・・。変わったものです。
旅先から絵はがきを
ひとり旅ですと、そこにはゆったりとした時間が流れています。
中身てんこ盛りのツアーですと、そうもいってはいられませんが、個人旅行ですと旅程調整が比較的楽です。
私のようなぐうたら旅行者は、日中は一応観光をしますが、夕方早めにホテルに戻り、夜は部屋でゆっくりと過ごします。もちろん安全のためでもあるのですが、国内でも基本は「夜は家にいる」人間です。
旅に出ると、夜寝るまでの時間はすご~く暇なわけです。そこで私は、日頃書いたりしない絵はがきを何枚も書きます。出す相手は決まっていますから、その人たちの住所はいつも持参します。
心得
暇にまかせて書く旅行先からの絵はがきですが、私の場合は送り先を限定しています。相手も旅行が好きで、異国に興味を示してくれる人であるということです。そうでなければ、逆に相手にとっては迷惑メール?ともなりかねません。
旅行している本人は楽しくウキウキ気分でも、受け取る相手はどういう状況、あるいは心境なのかを考えることも必要です。
いつも便りを送る宛先の筆頭には、旅行に行くと必ず私に絵はがきを送ってくる年上の友人がいます。
彼女は狭いはがきのスペースに、細かい文字でぎっしり書いてくれます。ですから郵便受けから取り出したと同時に、彼女からの便りだとすぐにわかるのです。
このように、よく旅先から便りをくれる人への絵はがきは、全く問題なし。お互いに絵葉書の交換を楽しむわけですから。
ところが体調が悪くて、めったに海外旅行に行けない友人もいます。一度彼女に尋ねたことがありました、「あんな汚い字で書いた絵ハガキを送ったけど、良かったのかな?」と。
彼女の返事は「すごく嬉しい!自分が行けないからあなたに代わりに行ってもらっている感じ。一緒に旅ができて楽しいよ」というものでした。
本当なのかと再度確認しましたが、同じ答えが返ってきました。その言葉を信じて、相変わらず汚い字で、旅先からのたわいのない便りを送り続けています。
自分が送った絵葉書が目の前に
先日その彼女と久しぶりに再会。
レストランのテーブルに座ると同時に、彼女が私の目の前に差し出したものは・・・。ジップロックに入ったたくさんの絵葉書でした。
何と私が今まで旅先から彼女に送った絵葉書だったのです。びっくりです!
まさかあんな書きなぐりの絵葉書を全部取っておいてくれたとは。何だかすごく恥ずかしい思いがしました。自分が書いた便りなんて、目にするのもはばかられるとはこのことです💦。
暇にまかせて書いた旅先からの絵葉書。彼女に限っては、喜んで受け止めてくれたようで、ほっとしました。
絵はがき、そしてホテルの便箋
絵はがきは土産物店などで手に入ります。どれにしようかと迷うのも楽しいものです。
ただし去年訪れたスリランカでは、中心都市のコロンボでさえ、絵葉書を見つけるのに苦労しました。最近は絵はがきを買う人が減ったのでしょうね。
中級以上のホテルには、部屋の机の引き出しを開けると、便箋と封筒が置いてあることがほとんどです。封筒や便箋にホテルの名前が入っていて、それで手紙を書くのもオツなもの。
たま~に高級ホテルに泊まったりしたら、そのホテルのロゴ入りの便箋を封筒に入れて出してみませんか? もちろん喜んでくれそうな人にね。
このように、日頃はメールやラインでコミュニケーションをはかっている間柄でも、たまにハガキや手紙の便りを出すというのも、気分が違って良いものです。旅行している者にとっても、受け取る方でも。
最近めっきりご無沙汰してしまっている、なんて方がいたら、旅先から便りを出してみてはいかがですか?
**海外から日本へ郵便を送る場合、住所の日本を「JAPAN」と書くだけで大丈夫。あとは日本語の住所そのままでOK。郵便番号も忘れずに。
旅行は日頃の筆不精を解消してくれる良いチャンス!
P.S. 絵はがきがいつ届くかなんて、気にしない気にしない(笑)。
ゆったり気分で旅を!