今年に入ってからは新型肺炎の影響で、新聞もネットも、そしてテレビもそのニュースや話題ばかり。感染拡大中だから仕方がないとはいえ、さすがに気が滅入ります。
そんな中、先日のNHKEテレの「やまと尼寺精進日記(如月 白菜じまい春の声)」に救われました・・・。尼さんたちの笑顔は最高~!
ご住職の笑顔と笑い声
月に一度のこの番組。今回ほどありがたかったのは初めてかも・・・。というのも、どこを見てもコロナウィルスの話題ばかりで落ち込むばかりの今日この頃だから。
今月も見逃さないよう午後6時前には茶の間へ。
番組が開始してすぐに目に入ってきたのはご住職の笑顔でした。いつもの明るい笑い声とセットでね。しばし下降気味だった気分がUPした瞬間です。
メディアはどこもかしこもコロナコロナですから、人間にはこんなに美しい笑顔があったことを忘れていたようです。ご住職に手を合わせたくなりました、ほんと。
立春過ぎの尼寺の台所
今年の節分には。土鍋で「やまとの茶飯」が炊き上がりました。潤子さん直伝で、豆がたくさん入った茶飯です。お茶の香りが漂ってくるようです。
ただし奈良の他の地域にお住いの方によりますと、この潤子さん式の茶飯はやまと全域で作られるわけではなさそうです。
冬も終わりに近づくこの時期は、畑では白菜の収穫も締めになります。麓からいただいてきた白菜。いつものように尼寺ではしっかり使い切ります。
大きな白菜を丸ごと使った「ほっとけ煮」。これはご住職の大胆な料理法ですが、白菜の美味しさがギュッと詰まって美味しいこと間違いなし!
刻んだ生の白菜と納豆をまぜて作るサラダ。シャキシャキとしてこれまた美味しそう~。このレシピはいただきです!早速試してみようと思います。
白菜が冬の締めとすると、菜の花は春の訪れを感じさせてくれます。お寺では「菜の花のからし和え」が完成。もう黄色い菜の花が咲いているんですね。やまとの春は越後よりも一足早いのがわかります。
鬼がいない?
そういえば節分の豆まき。尼寺では「福は~内」のみで、「鬼は外」はありません。きっと尼寺には鬼がいないんだね。
ちなみに成田山新勝寺などでも「福は内」だけだそうですよ。これは不動明王の前では鬼さえも改心するということからきているのだとか。
音羽山観音寺の場合は、ご本尊の観音菩薩の前では鬼も改心する、と考えられるでしょうか。それに尼さんたちの笑い声を聞けば、鬼もそれにつられて笑顔になることでしょうし(笑)。
さいごに
ほんとうに毎日毎日残念なニュースばかりが目に飛び込んでくる今日この頃。現実の状況を把握しなければならないと思う反面、不安を煽る話題ばかりではさすがに気分が下降気味。
だからこそ「やまと尼寺精進日記」の時間は、気分が明るくなる貴重な30分間です。
ただし簡単に「癒される」などといいうことばで表現することに、ちょっとためらいを感じてしまいます。
というのは、まっちゃんがご住職の誕生日プレゼントに、手作りの米ぬかのカイロを渡しているときに、「お疲れ」ということばを使っていたからです。
毎日日本全国から、時には海外からもたくさんの人が尼寺を訪れます。精進料理を作ったり、訪問者の応対をしたり、そのうえ撮影もあり・・・ご住職は気づかないうちに無理しておられるのかもしれません。少しはゆっくりしていただきたいな~。
これから暖かい春を迎えます。お寺のお三方には、春の恵みをしっかり召し上がっていただき、また元気な姿を見せていただきたいですね。
何といっても、今は尼寺のみなさんの笑顔が最強の心のワクチンなんですから~。
やまと尼寺精進日記~令和二年の年明けは?