夏のバカンスシーズン、とはいってももちろん日本のことではありません。残念ながら、私たちの国ではバカンスというほど休暇が取れる人は稀ですよね。
定年退職者ならば欧米の人たち並みに、ゆっくり休暇を楽しむことは可能かも知れません。でもそういう人の話はあまり聞きません。
もちろん経済的に余裕が必要ですが、たとえその余裕があっても、一か月のバカンスに出かけられる人はいったい何人いるでしょうか。
ざっくり言ってしまえば文化の違いってことかな?何といっても休暇の取り方が違います。
ヨーロッパの人たちは夏のバカンスのために頑張って働くとはよく聞ききます。すべてはバカンスに向けて行動するということでしょうか。
日本では数週間まとまった休暇が取りにくい環境というか雰囲気?ですから、ほとんどの人が盆・正月の休みに有給をくっつけて、やっと9日くらいの「長期休暇」を取ることになります。まだ取れるだけましですが、なかなか厳しいですね。
フランスあたりのように一か月とまではいかなくても、せめて2~3週間まとめて休暇を取ることができれば、日本人の楽しみ方にももっと余裕が出てくるはず。
欧州の人たちの休暇の過ごし方は、ビーチでのんびり日焼けを楽しむというのが多いようです。実は国際結婚してフランスに住む友人がいます。何もせずにビーチでのんびり式は、彼女は数日で飽きてしまうのだそうですよ(笑)。
何せその友人は元添乗員。訪問か所てんこ盛りの1週間や10日のツアーを率いる人でした。まったく何もせずにのらりくらりとホテルのプールやビーチで過ごすことには何年たっても慣れない模様。
彼女の中には“日本人”がしっかり生き続けているようです(笑)。
このように欧米式のバカンスは、のんびり海で過ごすのが一般的。ということはその滞在自体はあまり費用がかからないようです、どこにも動かないのだから。どこで過ごすかによって飛行機代などの交通費は違ってきますけれど。
オセアニアなどではキャンピングカーを持っている人も多く、彼らは国内のキャンプ場でのんびり過ごします。食料は自分で持ってきたり、スーパーで買ってきたり、魚が釣れればそれは大きなご馳走ですしね。
バカンスといっても、何も海外旅行に行くだけがバカンスではありません。国内の穴場を狙ってのんびりするのもいいでしょう。水や食べ物の心配もないし、パスポートもいりません。何よりも気軽に出かけられます。
とはいっても政府が「全ての国民は一か月のバカンス休暇を取らなければならない」「取らない場合は罰則が科せられる」なんて法律でも作ってくれないだろうかとさえ思います。
そうでもしない限り、今の日本ではほとんどの人が数週間にも及ぶ休暇の取得などは無理。いくらヨーロッパではどうのこうのといっても埒が明きません。
リゾートホテルに行かなくても、キャンピングカーなんて持っていなくても、高いツアーに参加しなくても良いじゃないですか。“自宅バカンス”だってありです!
午前中はガーデニング、午後はゆっくり読書に勤しみ、夕方は冷えたビールかワインでご機嫌に・・・なんていかがですか? それを何日も続ければ立派なバカンスです。
「そんなこと無理だ!」などとおしゃらず、「勇気をもって」指定の休日に数日余計に有給休暇をくっつけてみてはどうですかね。有給は使わないと宝の持ち腐れです。
あなたも、楽しいバカンスを!