旅の記憶

あ~この秋も海外遠征の予定は立たず。試しに羽田発のフライトスケジュールをチェックするも欠航ばかり。まだ当分海越えは無理そうです。

未来への旅の予定が立たない今、久しぶりに過去の旅の思い出を引っ張り出してみることに・・・。

ところが思い出すのは、私の場合、世界遺産などの有名箇所というよりも何気ない通りの風景や、ちょっと言葉を交わした人だったりするんです。大した会話をしたわけではないのですが、なぜかその時のことが心に残っているのです。

旅の風景はそこにいた人を抜きにしては考えられないということかも知れません。

海外旅行のエンジンがかかり始めたころはメキシコをはじめ、グアテマラやコスタリカといった中米の国を訪れたものです。マヤやアステカなどの遺跡がたくさんある地域ですから、それらの近くに「行ったからには」ということで当然のごとく遺跡にも足を運びました。

ところが不思議なことに、自分の心の中に残っているのは有名観光地そのものではなくて、そこで出会った人たちのことなんです。

片言のスペイン語で交わした会話ですから、たわいのない内容であることはご想像いただけるでしょう💦。でもそんなたわいのないことが楽しく、いまでも心に残っているのです(内容は忘れた)。

真っ赤なトマトやオレンジを売っていた市場のたくましい女性たち、パン屋のお姉さん、ホテルへの行き方を教えてくれた同じバスに乗っていたイケメン青年、道を尋ねた婦人警官、遺跡で出会ったヨーロッパやアメリカから来た旅行者たち。

現地ツアーで一緒になったいろんな国からの旅行者たち。あっ、同胞日本人旅行者もね。

ここ数年まめに?訪れているのが台湾。前にも書いたかもしれませんが、スマホを持たずに歩いていた台南の大通り。目的地への生き方が分からずにある店に座っていた年配女性に尋ねることに。

一生懸命教えてくれるのですが、何せこちらは中国語が分からずちんぷんかんぷん。それでもなんとか大まかな方向を聞き出し、謝謝とお礼を言って別れました。

面白かったな~ちんぷんかんぷん会話、っていうか会話にならない会話(笑)。

また20年以上も前になりますが、ニューヨークの友人宅に滞在中のことです。夜中に実家から電話があり、母が亡くなったとの知らせが・・・。あの時はショックでしたが、葬式には間に合わず。結局予定通りニューヨークに数日間滞在してから帰国しました。

涙ぐみながら歩いたセントラルパーク。確か休日だったこともあり、たくさんの人出でした。家族連れはもちろん、ミュージシャン、絵描き、ダンサーに加えてリスやシカの姿も・・・。大都会の中の自然。

どの場面も過去のものですから、はっきりとは覚えていません。ただおぼろげながら、その時の雰囲気は心の片隅に残っているのです。

人のほかにも旅の記憶としては「におい」があります。それは匂いであったり臭いでもあったり~(笑)。ことばで表現するのは難しいけれど、魚や肉、野菜果物が混ざった市場のにおい。焼き栗やワインの香りが漂うの夕方のヨーロッパの街角。

それからホテルのにおいも・・・。

特に印象に残ったのは、マレーシアのヒルトン・クアラルンプールの匂いです。廊下と室内全体にかすか~に漂うすっきりとした心地よい香り。

帰国して一生懸命調べたところ、Crabtree & EvelynのLa Sourceの香りと判明。すぐに自分でもLa Sourceを買って香りを楽しんでみました。

ということで旅の思い出の中でも、今でも印象に残っているものを思いつくまま挙げてみました。漠然とした記憶ではありますが、旅行中に出会った人たちや過ごした場所の香りを思い出したら、なんだかウキウキしてきました。

コロナが落ち着いたら、さてどこに行こうかな~。そんなことを思いながら、明日も家庭菜園で大根畑の準備です💦。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です