隣家の栗は誰の物?

こんにちは。
今はもう秋~なんて唄がありましたが、カラカラの暑い夏が懐かしくさえ思えるこの頃です。外はセミの声からコオロギの声に変わり、季節の移り変わりを肌で感じます。

秋になると楽しみなのが栗。この季節になると、一度はスーパーで栗を買ってきます。そして今日はその栗と法律?に係るお話です。

うちの近所には栗の木のある家が何軒かあります。今年もそのお宅から栗をいただいたので、さっそく栗ご飯にしてみました。

まあまあの出来。いつもあまり上手にできないけれど、昨日は二合の米に栗15個くらいだったので、栗の味で何とかボロが出ずに味わうことができました。

隣家の栗の実

わが家のすぐ隣には2本の栗の木があります。両方とも私の家との境に植わっていますので、ときどきわが家の庭にも実が落ちていることがあります。なかなか良い栗なんです。

そのお隣の栗ですが、今日庭に出てみると、なんと今までになくたくさんの実がわが家の敷地内に落ちているではありませんか!

虫食いも少なく相変わらず良い栗です。数が多いので、まるで自宅の庭で育った栗と錯覚を起こしそうでした。

以前近所の奥さんが、「自分の敷地内に落ちているのはもらっていいのよ!」といっていたのを思い出し、図々しくも少しだけいただいてしまいました。残り多数はお隣に持って行きましたけどね。いくら何でも全部いただいてしまうほど神経は太くありませんから(笑)。

なぜ今年はこれほどまでに多くの実がわが家の庭に落ちていたかというと、隣家の栗の木の枝がわが家にかなり入り込んでいたからなんです。

境界ギリギリに植わっているので当然の結果ではあります。かといってうちでは特に問題にはしていません。特別に迷惑を被っているわけではないからです。

栗の実は所有者の物

よく相談コーナーなどで「わが家の敷地に入ってきている隣家の木の枝を切ってもいいかどうか?」という質問がありますよね。

今回の栗もそれと似ていて「敷地に落ちている隣家の栗の実は、もらっちゃっていいの?」という疑問が湧きましたので、ちょこっとググってみました。

結論から先に言うと、今回の栗のケースでは、すべての栗はお隣さんの物になるそうです。

私は全部持って行くべきだったのです。前述の近所の奥さんの自信満々の「もらっちゃっていいのよ!」を信じていた私ですが、やはり無断でもらってはいけないのです。

民法によれば「所有者が収取する権利を有する」のだとか。所有者ってつまりはお隣さんのことです。

ちなみに木の枝なんかの問題でも、隣家に切ってもらうように「お願い」をすることはできても、勝手に切ることができないそうです。何だか厄介なものですね。

結局

民法がそうはいっても、「現実ではそんな固いことは言いっこなしだよね」などと勝手に思うわけです。今日の栗の場合ですが、隣家のおとうさんが申し訳なさそうに謝ってきました。

私は「ちょっとだけいただきましたよ。イガ栗だけは拾ってください。」と明るくお願い。もちろん「ハイ!」と隣家のおとうさん。平和に終了。

まあ日頃から接触があるお隣同士なので、民法のルール通りに乗っ取りどうのこうのはありませんでした。いつもの何気ないコミュニケーションは大切ですね。

今回は栗でしたが、柿でもみかんでも同じです。

いくら落ちてきたものとはいえ、その実はあくまでも「所有者」のものだということです。心しておきましょう(自分にいっています💦)。