大好きなテレビ番組「やまと尼寺精進日記」(NHK Eテレ)。先日、ついにその舞台となる音羽山観音寺を参拝することができました。今日はそのご報告です。
やまと尼寺への道
音羽山観音寺は奈良県桜井市にあります。
私が住む新潟県上越市から近畿へは、電車だと乗り換えもあり運賃もばかになりません。しかし今回は旅の相方の勧めで、直江津駅から夜行高速バス(WILLER)を利用。
23:50直江津駅→翌朝06:30京都駅到着。
京都駅(近鉄・橿原神宮前行き)→ 大和八木(乗り換え)→桜井駅下車
「談山神社行」バスに乗り、「下居(おりい)」で下車~👟ひたすら坂道を登る~観音寺到着!
上り坂は修行だよ
このお寺に行かれた方のブログを拝見すると、必ずと言っていいほど上り坂はきついと書いてあります。
でもね、1.5キロほどといえば、大したことないんじゃないの?なんて思いがちです。私はそう思っていましたね(笑)。でも甘かったです。やはりきつかった(笑)!
下居バス停を降りると観音寺への案内板がありますからそれに沿っていきます。
入口の所には杖が用意してありますから、それを借りていざ出陣!
歩き始めるとすぐに、道の脇で細い蛇がお出迎え。山道ですね。
皆さんのブログで拝見していた看板が、息切れしている人たちを元気づけてくれます。どれも楽しい絵なので写真を取りながら登りました。
あの尼寺は、本当に山の上にあるのだなと肌で感じながら登ります。まるで修行のよう。途中バイク二台に追い越される💦。
半分くらい登ったところで、ひと休み。すでに他の方数名も休憩中。精進料理を予約してあるとのこと。20人ほどのグループで来た方たちでした。そういえば桜井駅から同じバスでした。
そのグループには数少ない男性たちもおられ、「女性軍は健脚だな~」なんてつぶやきながら後から登って行きました。
ぱっとお見受けしたところ、平均70歳前後の方たちです。しかし観音寺に着いた後でも、特別疲れた顔の女性はいませんでした。このことに特に驚いていたのが、私の旅の相方。
今回の旅の相方は、私よりも10才は若い女性。長身で足の長い彼女は、歩くのも早い元気な人です。ただしそれは平地に限って・・。
尼寺に向かおうと坂道のスタート地点を出発するとすぐに、後ろから息を切らした声が~。
彼女です。もうハアハア言っているではないですか💦。まだバテるには早すぎるので、ひたすら前を見て進む私。
決して私も余裕があるわけではないけれど、ふり向くと何メートルも後ろの方から、彼女がぜーぜー言いながら登ってきます。平地ではあんなに歩くのが早い人なのに、おもしろいものです。
彼女いわく「平地は良いのだけれど、坂道はダメ」。日ごろから車に乗って動くことが多いからかな?それに比べ、私たちの先を行くグループのお姉さま方の元気な事!
坂道に対する強さは、年齢では判断できないようですね。
私たちは写真を撮ったり休んだりしながら一時間近くかけて、ようやくあのテレビで見た尼寺の正面入り口に到着。小さな可愛いお寺です。
精進料理の予約は取れなかったけれど
残念ながら精進料理の予約は取れなかったけれど、その反面時間に制約されずにのんびり(だらだら)と坂を上ってくることができました。
決して広いお堂ではないので、精進料理予約のグループと私たちでけっこう満員という感じ。そんな状況で、普通の参拝客である私たち二人にはお茶を出してくださいました。びっくり!
以前ならまだしも、今ではテレビ放送のお陰で人気のお寺となったこの尼寺。全国から参拝客が訪れます。
お忙しい中、私たちのように精進料理にあふれた?(笑)参拝客にまで丁寧な応対をしていただき感激でした。
私たち一般参拝客への応対は、ボランティアの女性がしてくださいました。この方がまた大変楽しい方で、すっかり会話がはずんでしまった私たち。
坂道でたっぷり汗をかいてしまった相方などは、着替えまでさせていただいたほど。本当にお世話になりました💦。
本堂の隅には、「あんじゅさん手作りの~」製品の販売コーナーがあります。私は当帰味噌、そして「やまと尼寺精進日記2」を購入。
本の第二弾が発売されたばかりだったのです。今回は私のアンテナが鈍かったようで、現地で初めて知りました。
お寺で本を買うと、ご住職、副住職、まっちゃんのサイン付きでした。お寺への寄付付きで2000円。お釣りの必要が無いもんね(笑)。
あっ、それから今回観音寺ではお守りまで買ってしまいました。私がお守りを買うなんて初めてのことです。
先にご紹介した一般客の応対をしてくださる女性ですが、この方の営業力がまた素晴らしい!つい話の乗りでお守りを二個も買ってしまいました(笑)。お寺の維持費になれば幸いです。
それにしてもご住職、良い人を見つけられました。適材適所とはよく言ったものです。
テレビのまんまだった
初めての観音寺参拝でしたが、何だか「テレビで見たまんま」の光景が目の前にありました。
庫裏の玄関先には、ご住職やまっちゃんがよく履いている長靴が並んでいました。それも少し泥なんかが付いていたりして、ライブ感満載(笑)。
番犬のオサム。これもまた本当~によく鳴く!うるさいほどよく鳴きます💦。テレビのまんま!
裏にも一匹別の犬がいるようですから、お寺も安心です。
この日はグループの精進料理予約が入っているために、ご住職たちは準備で大忙し。お会いできるチャンスはないと思っていました。
ところが精進料理を食べ終えた皆さんが出てこられたときに、玄関で応対していたのがまっちゃん。その姿をちらっと拝見でき、勝手に盛り上がっていた私たちでした。
その後お堂に戻る途中、何とあのご住職の姿が~。後片付けでお忙しそうな様子でしたが、思わず「こんにちは」とご挨拶した私。すると「こんにちは。ようこそ!」と明るい声が返ってきました。
ご住職、テレビの声と同じ(当たり前)・・・あのまんまの声に感激でした(笑)。
庶民的なご住職の庭
山の上ということもあり、お寺の庭はそれほど広くはありません。しかしそこには花好きのご住職が育てておられる植物が、これでもか~というほど植えてあります(笑)。
お寺の庭というと、洗練された日本庭園を思い浮かべてしまいます。でも観音寺の庭は、よくある庶民的な「おばちゃんの庭」という感じです。
プランターや鉢が所狭しと並んでいます。ご住職が花好きだということが、ひしひしと伝わってくるようです。
去年は台風で大きな被害を受けた巨大なお葉つき銀杏の木。今年は大丈夫そうです。
坂で心が浄化される?
音羽山観音寺の名物?といってもいいほどの急な坂道。
お寺に来るときにはかなり堪えた上り坂。それなのに下りるときには、上りの大変さはすっかり忘れています。人間ってうまくできているものですね。
あの急な坂道を上り下りした後は、何だか気持ちがすっきりしたように感じました。坂で心が浄化されたのかな?だとすれば、あの坂道は、やはり修行の場なのかも知れませんね。
さいごに
NHKの「やまと尼寺精進日記」を見て以来、ずっと気になり訪れて見たかった音羽山観音寺。テレビで見たことのある風景、そしていつも拝見しているお寺の方たちを実際に目で確かめることができ、大変満足の旅でした。
あのきつい坂ですが、何だか癖になりそうで・・・。また上ってみたくなりました。今度は副住職の慈瞳さんにもお会いできるかな?