雑談好きは営業上手?

今日、近くにあるJAの営業マンがやって来ました。3月1日付で他の支所に移動になるのだとか。3年ほどうちの地区を担当していて、わが家も何やかやとお世話になりました。

前任者の女性からこのお兄さんに変わったばかりのときは、彼が早口のこともあり、ちょっと不安な雰囲気が漂っていました。

しかし話していくうちに、けっこう頭の回転も良く頼りになることが判明。それに雑談力?が高い。

お茶を飲みながら

今のJAはどちらかといえば以前の「農協」というよりも、「JAバンク」としての機能が業務の多くを占めているようです。農家が減ったこともあり、これが現実ということでしょうか。

営業の仕事というのは、「これを買ってください」ということばだけで成り立つほど簡単ではないはず。それに彼のような営業担当者が昼間訪問すると、家にいるのは高齢者がほとんどです。老人がお客様であることは、初めから覚悟しておかなければなりません。

うちの父の場合、自分もJA職員だったこともあり、営業担当がやって来るとよく一緒にお茶を飲んでいろいろ話をします。現役職員は忙しいはずなのに、皆さん父の相手をしてくださるのでありがたいことです。預けるお金もろくにないのに、お茶の相手をさせちゃって、誠に申し訳ないかぎり💦。

地方だとJAや郵便局の営業担当は昔から馴染みがあるので、他の保険会社などの営業よりも受け入れられやすいとは思います。「お茶でも飲んでいけよ」なんて言われたらチャンスでしょう。もちろんお断りせずに家の中へ~からスタート。

お年寄りは時間がありますから、お茶飲み話の相手になってあげられるかがポイントです。特に女性担当者なんかは、ばあちゃんたちの頼もしいお茶飲み相手にされているようです。

約束の時間に訪問すると、テーブルの上にはお菓子や煮物がたくさんのっていることも珍しくないそうで、いただいた焼き芋を営業鞄に入れて回ることも・・・(笑)。

忙しいから年寄りとお茶なんて飲んでいられない、などという考えでは地方の営業は務まらないことは確かですね。

人間相手の仕事

今ではアマゾンや楽天でいつでも商品を買える時代になりました。しかし高齢者にはハードルが高い場合が多いので、人間営業マンが活躍できる場はまだまだあるはずです。

いろいろ話をしながらお互いを確かめ合うことで信頼関係が築かれていきます。老人の場合、馴染みの担当者から新しい担当者に変わるとスネる人もいるほどです。

今は亡き近所の爺ちゃん。担当のJA職員が変ったときは駄々こねていましたね。まあひとことで言えば頑固でわがまま💦。新しい営業マンは大変だったと思います。老人は変化を好まないということが証明された一面でした。

でもそんなタイプの老人でも、一旦馴染みになってしまえば受け入れてくれます。新任の営業マンはかなり頑張ったのでしょう。しばらくしたら爺ちゃんがスネているという話は聞かなくなりました。

その爺ちゃんお金は持っていたという噂だったから、営業マンとしては絶対逃がせないもんね(笑)。

人間相手の仕事はやはり「ワン・クリック」では収まらないもの。それだけに大変ではありますが、うまくいくと充実感も大きいことでしょう。

情がわく?

先述の移動が決まったJAの若い営業担当者。うちの地区担当になったばかりのころは新婚ほやほやでした。連休にハワイへ新婚旅行に行くという話からいろんな旅行の話へ。

しばらくして長女が生まれたというので、スマホで写真を見せてもらったり・・・もちろんこちらから見せてくれと頼んだんですけどね。雑談で大いに盛り上がりました。

今日動画を見せてもらったら、その子はもうしっかり歩いているではありませんか。月日が経つのは早いものです。

このように何度もお茶飲みをしてくると、ビジネスでの付き合いとはいえ、ある種の情がわくものです。

「あの兄ちゃんにはいろいろ世話になったから、何かサービス・・・といっても昔なら酒でも出すんだが~」とはうちの96才。

もちろん業務中の職員に朝から酒なんて出せるはずもなく、いつものようにお茶と彼の好きな煎餅のサービス?でした。

さいごに

わが家がもっと裕福であったらのなら上客になれたのですが・・・。「あの兄ちゃんとはよくお茶飲んだな~」とはうちの父。

彼にとっては、ただのお茶飲み相手をする場となっていたことは、やはり申し訳なかったと思います。

営業は人相手の仕事。そこには雑談から始まる会話があります。いろんな話題で相手と話ができる「雑談力」は営業には不可欠です。営業力は雑談力にかかっているのかも知れませんね。

「雑談好きは営業上手?」への2件のフィードバック

  1. ヒグさん、こんにちは。
    近畿地方は今日は晴れて気温も昨日より少し高くなり、春めいてきています。
    今週末は寒の戻りがあるようですが、梅もそろそろ咲いてきそうです。

    私もJAの組合員ですが、両親が亡くなってから自分は勤めており農作業ができないので(農業をする知識、経験が乏しい)農機具店の方に紹介してもらい無償で稲作をしてもらっていました。(田を放置していると、草がはびこり近隣のの田に迷惑がかかるので)
    昨年、電話があり体を壊したので、今年(令和1年)で返すと連絡が有りましたが考えてみれば、おそらく80歳後半なので25年もして頂きただただ感謝している次第です。
    私は農作業をしていないのでJAとはあまり関わっていないので、昨年から年金をJAに入金をしています。

    ヒグさんが枕草紙を読まれたと書かれていましたが、私も国語の成績はまあまあでしたが古典は苦手でした。
    通勤電車で本をよく読むので、文庫本の徒然草を本屋に有ったので買って読み、教科書に載っていた堀池の僧正の段も良く分かりました。
    内容は時代と違い、現代とは合わない面もありますが、じっくり読めば面白く、ためになる事も多々有ります。
    新版の徒然草も出たので、読みました。
    方丈記も読み、災害の地震で事で余震の際に大きな地震の後、だんだん余震も弱くなり間隔も空いて来る事が書かれていて、東日本大震災と同じように書かれています。
    私も枕草紙を以前、買いましたが、活字が小さく目が疲れて、職場の引き出しに入れていたのを、最近読み始めました。

    昨日のやまと尼寺精進日記で、潤子さんの大豆を煎ったのとお茶でご飯を炊いておられましたが、私の子供の時も家で炊いていた記憶が無く、限られた地域かもしれません、茶がゆは昔から有ったようですが。

    新潟はまだまだ、寒い日が有ると思いますので、お体にお気を付けてください。

    1. 金星様

      コメントありがとうございます。
      私の地域は農地のほとんどが宅地になっております。JAの顧客も農家よりも元農家が多いと思います。
      古典ですが、私が読んだ枕草子は優しい言葉で書かれて絵も多く、古典が苦手なものにとっては大変読み易いものでした。
      徒然草も方丈記も、高校の教科書で読んだだけです。また図書館で読み易いものが見つかれば、読んでみようと思います。

      昨日の豆入り茶飯は潤子さんの地域に独特な作り方なのですか。奈良といっても、場所によって様々な風習があるものですね。

      相変わらず雪のない越後です。これでは今年も美味しい米は期待できそうにありません。除雪が大嫌いで雪も嫌いですが、あまりの少雪に不安さえ感じます。雪国の人間の悲しい性です。

      そろそろ春の観音寺参拝のころでは?地元は良いですね、近くて。羨ましいです!
      大和の春をお楽しみください。
      ヒグ

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